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2005.12.20

伝統美と自然美

hedo
沖縄本島北端辺戸岬(へどみさき)

初めて沖縄本島に行きました。
予想とは違うことばかりで感動しました。
島の南端から北端まで約100kmの、小さいと言えば小さい、大きいといえば大きい、サンゴ礁が隆起してできた島です。

土地を開発しようと思うと石灰岩があり、それを除去するのに大昔から人々は大変苦労してきたと思います。
石灰岩の土留め、石垣、敷石、階段などが残っていますが、大地から除去した石をうまく利用したのでしょう。
この石積みと赤瓦の屋根は独特の風情を作り出しました。

ぐすく(城)と呼ばれる城跡を見ると戦争について考えてしまい嫌ですが、石灰岩を積み上げてできた城壁は技術的にも芸術的にも非常にすぐれたものです。

島の北端辺戸(へど)岬にも行ってきました。
非常に高く隆起したサンゴ礁が荒波や風雨に浸食され、目もくらむ絶壁になっています。
その上の台地は石灰岩大地特有のいわゆるカルスト地形になっています。
絶景です。

この背後にそびえる辺戸岳はやはり石灰岩が風雨で浸食されており、奇岩奇勝の地形となっており、辺戸御嶽(へどうたき)と呼ばれ、霊地になっています。

うたきといえば本島南部の知念(ちねん)の斎場御嶽(せいふぁーうたき)が有名です。
ここはそれほど山深くありませんが、複雑に浸食された岩にはさまれた道を「奥に入っていく」という構造になっており、途中や奥まった所にちょっとした空間があり、霊が満ち満ちた雰囲気を作り出しています。
本州にはない草木が生い茂り、木の根っこは岩にへばりついて上から下に垂れ、絡み合い、絡み合った部分が一体になっていたりして一段と神秘性をかもし出しています。

本島南部はさとうきび畑が広がっているのを想像していましたが、違っていました。
人々は何で生活しているのかと不思議に思うほど建物が農地を蚕食していると思いました。

伝統美や自然美を守りながら産業を育成するのが沖縄の人々の課題と思いました。

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