夫婦関係がいいと、親子関係もいい
戦後は工業化が進み、人が流動化して、大家族という考えがなくなり、核家族と呼ばれる小家族が独立しました。
また戦前の上下関係が否定され、平等の概念が強くなりました。
その結果、個人はよく自己主張するようになりました。
しかし、古い日本の考えも残り、表はああでも裏はこうという複雑な心の状態であったと思います。
つまり、自己主張は、しっかりした経験知識に基づくものではありませんでした。
夫婦関係を見てみますと、夫の主張と妻の主張の食い違いが多くの面で生じました。
夫婦関係に関する祖父母の経験知識は、息子または娘夫婦にあまり影響を与えませんでした。
それは古い慣習を変えるために有効だったのですが、若い夫婦の無益な衝突の回避には役立ちませんでした。
現代、夫婦関係に関する知恵は、いまだに流動的であり、新時代への過渡期にあると思います。
したがって現代の夫婦関係は脆いという特徴をもっています。
夫も妻も、自己主張するも、不信と不安の中にあることが多いというのが現実です。
そのような夫婦関係のもとで、子は自己主張と不信と不安を学ぶでしょう。
健全な人間関係の知恵を学びません。
親子関係もおかしくなってしまうでしょう。
自己主張しているだけでは新時代にふさわしい夫婦関係の知恵は出てきません。
これまでの経験を反省し、その上で夫は妻のことを思い、妻は夫のことを思い、またどちらも子のことを思って望ましい夫婦関係の知恵を出し合うことが必要です。
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