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2008.02.10

受験競争が義務教育を不健全にしている

約50年前のことですが、私が通った中学では、3年になると、高校を受験する人と就職する人を分け、受験する人は、放課後、明るい間だけでしたが、受験対策の授業を受けることができました。
受験の模擬試験が頻繁に行われ、成績の順位が発表され、その度に席順が変わりました。
親がお金を払った形跡がないのでどうやら中学の負担で行われたと思います。

当時受験校と呼ばれる有名高校の間で激しい競争がありました。
高校は大学合格者の数を競いました。
そこで高校は地元の中学に、成績のいい生徒を養成すること、成績のいい生徒がほかの学区の有名高校に越境入学しないよう生徒を説得することを要請しました。

模擬試験でいつも一位になる人がいました。
その人がやがていなくなりました。
隣の市の有名高校に越境入学するため移住したと聞きました。
当時一位の人は越境入学する慣習がありました。
地元の高校の強い要請がありますから、校長は困って、次に模擬試験で一位になった人を校長室に呼び、地元の高校を受験するように説得しました。

親が受験競争に熱心である今とはちょっと違いますが、約50年前も中学は受験競争に巻き込まれていました。

しかし中学までは義務教育です。
義務教育はすべての人に基礎教育を平等に提供する義務があります。
義務教育が、成績のいい人と悪い人を分け、成績のいい人だけに特別教育を提供するのは憲法が定める教育を受ける権利の平等にもとります。

受験競争勝ち組が政府幹部職員になっていること、幹部職員に不正が多いこと、幹部職員が動かしている政府が実質破綻していること、などを考えると、日本の受験競争は健全な教育システムではありません。
受験競争勝ち組が政府を駄目にしているからです。
受験競争で人は社会性を失うのではないでしょうか。

中学までは基礎教育、高校からは未来の職業を考えた教育とした方がいいと思います。
高校からは学問意欲、知識習得の度合いを評価して進学・留年を決めてもいいと思います。
社会の必要に応じて専門校の充実を図るのがいいと思います。
専門校の一般教養については一般教養の講座を設けるか、一般教養講座を持つ学校と提携してその一般教養講座に出席できるようにするといいと思います。

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