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2010.04.18

どうも国威を重視する政府は信用できない

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たとえばアメリカは宇宙開発の最先端を行くと言って20年後を目標に有人火星探査の技術開発に集中するそうです。
これは大きなロマンがありますが、国も政府も大赤字という現状をどのように考えているのでしょうか。
大ロマンを持てば人々は元気になって黒字になると考えたのでしょうか。

第二次世界大戦後、アメリカはソ連と国威を争い、異常なまでの軍拡を行いました。
その結果、ソ連はたまらず競争を中止し、アメリカとの対立をやめました。
しかし、時すでに遅く、ソ連は崩壊し、ロシアなどに分裂しました。
国威を追求し続けるソ連を国内の人々が支えることに限界が来たからです。

それではソ連に勝ったアメリカはどうなったでしょうか。
世界の国々は表面的にはアメリカを立てながら、着実に自国の経済を改善しています。
アメリカの虚栄心を上手に利用しています。

一方アメリカは、自分の思うように動いてくれない世界の国々にいらいらしています。
自分が指導してつくった国連すら自分の思うように動かないと言って軽視しました。

ここ10年、アメリカは反アメリカの国や武装組織と戦争を続けてきましたが、「アメリカの戦争」に協力したのは約30か国でした。
しかし約30か国は、協力したことはしたが、すべての国が、負担が大きくならない程度に協力しました。
本音は、これは「アメリカの戦争」で自分達の戦争ではないという訳です。
こうしてアメリカは急速に疲弊しました。
そこで政治を変えるということでオバマ政府が誕生しました。

しかし人間性豊かと思われたオバマ氏もアメリカ大統領になると普通のアメリカ大統領になってしまいました。
ことあるごとにアメリカの国威を強調するありきたりの大統領になってしまいました。
恐らくアメリカの人々はアメリカNO.1の夢から覚めたくないのでしょう。
その夢を壊さないためオバマ氏は有人火星探査という大ロマンを用意したのでしょう。
「アメリカの戦争」の敗北感を埋めるためにも次の大ロマンが必要と思ったのでしょう。

このような国威追求がアメリカを内部から腐敗させることは明白です。
やがてアメリカは音をあげて、世界の国々にかねを出せ、かねだけ出せとは言えなので共同プロジェクトにするから人を出せ、技術を出せと言って来ることは目に見えています。

それはそれでいいのですが、アメリカの中で増える貧困層が深刻な問題になり、人々はアメリカラストの悲哀を感じることになるでしょう。

日本の防衛はちゃんと日本で考えてくれ、アメリカ軍普天間基地は廃止にする。
これくらいのことは平然と言えるアメリカ大統領であってほしいものです。

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