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2018.08.11

民主主義を捨ててはいけない

戦前戦中の人々は政府に不満を持っても反対すればもっと不幸になると思って我慢しました。
社会は上下構造で上が威張っていました。
人々は自分で考えることをせず、上から来る考えに従順でした。
政府の考えは問題と社会運動を始めた人は政府から弾圧を受け、逮捕されて拷問を受け、拷問で死んだ人も多数でました。
人々から見れば政府はこわい存在でした。

敗戦で政府の考えが大きく変わり、自由、平等、平和が強調され、上が威張ることが否定されました。
教育が重視され、戦後教育を受けた子供の方が知識があり、親が子供から教えられるような場面も展開しました。
元軍人は威張る場を失いました。
敗戦の批判を恐れて小さくなりました。
憐れみを乞うて生きるような元軍人も大勢いました。
戦場での経験は人々に威張って話すようなものではなかったのでしょう。

政府は戦後復興に力を入れ、産業の近代化をはかり、教育で産業を支える人材を育てることを重視しました。
アメリカ・ヨーロッパの工業知識がどんどん導入され、第二次産業は大発展を遂げました。
戦前中心であった農業(第一次産業)は農地改革でちょっとよくなったかに見えたが、個人経営であったため、その後の改善はうまく行きませんでした。
林業に至っては消えてしまいました。
第二次産業の大発展とともに第三次産業の大発展もおこり、日本は経済大国になりました。

この戦後の発展過程で人々が民主主義をしっかりと身につければよかったのですが、民主主義も含め、戦後のいろいろな知識は先進国から与えられたもので、自分で苦労して手に入れたものではありませんでした。

1990年頃経済の変調が明確になると、人々は自信を失いました。
政府に対する依存心が強くなりました。
政府は人々の期待に応えて弱体化した産業・会社を指導し始めました。
内容は金融緩和による救済でした。
人々は苦労して自分で考えることをしませんでした。
政府の指導に甘え、保守的になりました。
政府は自分が主導することに疑問を持たず、金融緩和を続けました。
究極の金融緩和が安倍晋三内閣のアベノミクスです。

ところが日本はよくなりません。
政府の借金は増える一方です。
金融緩和をやめて不景気になれば人々は政府を厳しく批判するでしょう。
政府は人々の関心を経済以外に向けさせることを考えました。
それが防衛です。
隣国の脅威を強調しながら防衛力を上げることに注力するようになりました。
自民党は平和憲法を変える、日本を取り戻すと言って強い軍を持つ国に再びなることを目標に掲げました。
これが戦争知らずの戦後派に意外に受けて人々は軍事力のある日本を期待するようになりました。

今日本は、民主主義が弱くなり、国家主義が強くなりつつあります。
人々は政府が何かいいことをしてくれると政府に期待しています。
しかし知識なき政府が人々を幸福に導くでしょうか。
戦前政府のように地獄に人々を導くのではないでしょうか。

日本の人々はもっと政治について学問すべきです。
政府に依存するのではなく、自分が政治について考え、民主主義の仕組みである選挙を十分に活用すべきです。
半分が選挙に行かず、棄権するなんてとんでもないことです。
自ら民主主義を捨て、ろくでもない政府にしたがって地獄に行くような愚かな人であってはいけません。

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